オリンピックから得られるソーシャルインサイト:興味深い伝統と最先端のイノベーション
2021年8月5日
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私は伝統的なものが好きで、スポーツも大好きです。なので私のことを知っている人にとっては、オリンピック観戦を心底楽しんでいる、と私が言っても驚かないでしょう。オリンピックは壮大で刺激的、そして何ものにも代えがたい伝統あるスポーツの祭典ですから。1896年にアテネで開催された最初の近代オリンピックには12か国から280人が参加し、43種類の競技が行われました。そして現在、国内にオリンピック委員会をもつ206の国々から1万1326人のアスリートが集う大会が日本で行われています。
私は独りで観戦しているわけではありません。屋内競技場には観客がいなくても、私のような熱狂的なファンが世界中にいて、それぞれの好みのSNSで自国の代表選手を応援するたびにデジタルチャネルでは会話が爆発的に盛り上がるのです。
オリンピック級の規模でソーシャルリスニングを

今回のオリンピックの人気度を示すソーシャルデータはSprinklrのダッシュボードにリアルタイムのインサイトとして随時表示されています。このブログの投稿日から遡ること7日の間に世界の総メンション数は順調に伸び続け、すでに900万を超えています。大会が始まると、目を引くストーリーが現れます。男子走り高跳びではカタールとイタリアの選手が金メダルを分かち合いましたし、自転車競技ではこれまでのタイムを4秒も縮める世界新記録が生まれました。世界の目は東京で繰り広げられる熱戦に釘付けです。
それらのストーリーには大きな見出しが付きますが、その背後には、ソーシャルデータがもたらすマクロとミクロのトレンドがあります。それらは、人類トップレベルの競技がソーシャルメディアやその他のデジタルチャネル上で世界の人々にどのように受け止められ、共有され、話題にされているかを見ることができる貴重なスナップショットなのです。ではそのスナップショットを一緒に見てみましょう。
トレンドをリアルタイムで追跡する
伝統を大切にしつつ、変化も進んで受け入れる。これを体現する例としてオリンピックより良いものが見つかる気がしません。オリンピックにはその歴史の重みと最先端のスポーツイノベーションが共存しているのですから。
今大会では、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィン、男子野球、女子ソフトボールが新たな種目として加わりました。多くの場合、新しい種目は従来からある種目より大きなソーシャルトラフィックを発生させます。
たとえば、スケートボードを見てみましょう。スケートボードは競泳と並んで最も話題に上った種目です。両方の競技が行われていた先週、メンション数はなんと70万を超えました。2021年の新種目が1896年に世界で初めて行われた近代オリンピックの主要種目と同じくらい人気を集めているのです。

7月28日のSprinklrプレゼンテーションより
しかしそれこそがソーシャルデータたる所以です。というのも、数日、ときにはほんの数分経てばトレンドはすっかり変わってしまうからです。今週のトレンドはどうでしょう?バドミントンが圧倒的に多く、200万メンションを超えています。そして従来からの種目であるバレーボール、体操、競泳、ホッケーの人気は根強く、種目ごとに約50万のメンションが捕捉されています。
ラグビー、馬術、サーフィンなど、全体から見ると少数でも熱狂的なファンがいる種目へのメンション数は、今週、5万件ほどに達しています。では今週のトレンドに飛び込んでもっと詳しく見てみましょう。
地域別のトレンドを追跡する
各地域から収集したオリンピックに関連するソーシャルリスニングデータも注目に値します。グローバルなスポーツイベントに関するグローバルなデータを目の当たりにする、それは手に汗握る体験です。がんばれ、われらが英国チーム!:-)
東京オリンピックの最初の週に南米で最もメンションされていたスポーツはスケートボードでしたが、現在はバレーボールがメンションを独占しています。ヨーロッパではサッカーが圧倒的多数でしたが、バドミントンと水泳がほぼ同数にまで追いついています。アジアではバドミントンとホッケーが最も話題になっています。そして米国では、体操、競泳、陸上がトップ3です。

無数のデータポイントと1つの共有体験
オリンピックのファンである私は、不測の事態を予想したり、もし想定外のことが起こってもそれを受け入れるようになりました。この18か月の間にはたくさんの混乱があったので、それは驚くべき変化ではないでしょう。選手たちは孤立のなかでトレーニングを行い、1年の延期によって新たにチャンスをつかんだ選手もいれば、出場できなかった選手もいます。
競泳で第8レーンの選手が金メダルを獲得するのを見たり、金メダルは間違いないと思われていたチームや選手がメダルを1つも持ち帰れなかったり、はるか遠くの我が家から家族が見守るなか、ベストコンディションで競技に臨むことができず、最初のハードルを越えられなかったアスリートを見たり…そのようなオリンピックにまつわるさまざまな体験をソーシャルメディアで共有する役割を、ファンもアスリートも同じように担ってきました。
勝っても、負けても、引き分けても、オリンピックとは忍耐とチームワークが結実する場であり、スポーツがもたらす純粋な喜びです。そして、人間ならではの体験でもあります。勝利と敗北、喜びと悲しみ、尊敬、尊厳がそこにはあります。ソーシャルリスニングによって収集されるリアルタイムデータを活用することで、地域別、国別、個人単位などのさまざまな観点から、この共有体験をさらに詳しく観察することができます。
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