新型コロナウイルス(Covid-19)感染症流行中のブランドコミュニケーション管理

Grad Conn

2020年3月12日1 分で読めます

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ブランドとは企業の生命線であり、お客様に安心を約束するものです。自社ブランド、そしてブランドコミュニケーションの価値は、すべてのマーケターが認識しているでしょう。

危機的状況下では、ブランドコミュニケーションの重要性がより一層高まり、企業の存続に関わる重要事項ともなり得ます。昨今の新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行によって、世界は今まさにその危機的状況の只中にあります。

コロナウイルスの影響はあまりに広範囲に及んでいるため、各企業や業界はその影響を免れられそうにありません。特に旅行、ホスピタリティ業界は大打撃を受けています。しかし、この危機は、特定の業界だけではなく、サプライチェーンや対面での接客が不可欠なあらゆる企業に大きな影響を与えることになります。NetflixやPurellといった企業以外は(健康面の懸念は当然として)ビジネス面でかなりの不安を抱いているという事実に向き合いましょう。今はまさに試練の時です。

過去24時間だけで、世界中のソーシャルメディア、ブログ、ニュースサイトでのコロナウイルスに関する投稿や記事が1,900万件以上見つかりました。

コロナウイルスがソーシャルメディアで話題となった初の世界的パンデミックであることは明らかです。毎秒これほどの量の会話が交わされた前例はありません。

全世界のソーシャルメディアの使用率は、エボラ出血熱が世界中で流行した2014年と比較して約50パーセント増加しています。

気候変動、スポーツ、政治的な出来事などの最近の主要ニュースでコロナウイルスほどの影響を地球規模で個人、企業、政府に及ぼしているものはありません。ちなみに、3月11日の投稿や記事の数は、気候変動に関するものが20万件未満、トランプ大統領に関するものが約400万件でした。

ブランドマネジメントは、好調な時でもたやすいことではありません。危機的状況ではさらに困難になり、重要性も大幅に高まります。コロナウイルスの影響を最小限に抑えるために一団となって協力していく中で、ブランドを持つすべての企業には、社会全体の利益のためにブランドボイスを活用する責任があります。問題は、どうするのが最善のアプローチかということです。

Sprinklrでは、より優れたカスタマーエクスペリエンスを提供する上で、お客様の声を傾聴し(Listen)、理解し(Learn)、お客様を大切にする(Love)ことの必要性を頻繁に話しています。危機的状況にある時には、このアプローチが絶対に必要です。どういうことなのか具体的に見ていきましょう。

1. 傾聴する(Listen):ある賢者(エピクテトス)が言いました。「人に耳が2つ、口が1つあるのは、しゃべることの2倍、耳を傾けよということだ」。皆さんは常日頃からお客様やパートナー、社員の声に耳を傾けていることと思います。しかし危機的状況にある時には、これが最優先事項になります。数十年前は、リアルタイムのフィードバックの収集は困難で、高いコストがかかりました。今日では、モダンチャネルやソーシャルメディアを通じて人々の心配事や恐れ、願望を瞬時に把握できるため、注意を払わないことに言い訳は通用しません。モダンチャネルではブランドに関する会話が交わされており、その中には現在の危機的状況に関連付けられているものもあります。周囲で交わされているそのような会話に耳を傾けることが絶対に必要です。

2. 理解する(Learn):耳を傾けることは手始めにはなりますが、行動を伴わなければ単に聞いているだけにすぎません。次のステップは、耳を傾けて得たインサイトを活用して、対応プランを作成することです。ここでもう少しご案内できればよかったのですが、プランの内容は企業や業種によって異なります。十分に耳を傾けていれば(ステップ1を参照)、適切なステップは自ずと明らかになるでしょう(容易であるとは限りませんが)。ヒントが必要な場合は、 Twitterのこのブログ投稿が参考になります。テクノロジー、旅行、ホスピタリティ分野のさまざまな企業がこの苦境の中でお客様や社員にどのように耳を傾け、対応しているかを示す豊富な事例が紹介されています。データを使用して適切な危機対応を編成する上での優れた手本にもなります。

3. お客様を大切にする(Love):これは、お客様や社員を本当に大切に思っていることがわかるようなエクスペリエンスを提供するということです。エクスペリエンスには、聞いたことと理解したことが反映されます。明快なコミュニケーション戦略から事業運営全体における大きな軌道修正まで、その形はさまざまです。しかし、肝心な点は社員とお客様の意見に耳を傾けていることと、この危機的状況によって起こった難題を正しく理解していることを証明するようなエクスペリエンスを作り出すことです。そして原点に立ち返り、モダンチャネルを使用していつでも連絡を受けられる状態を確保します。

コロナウイルスのような危機的状況が及ぼす影響を正確に予測することは困難です。しかし、力を合わせて耳を傾け、理解し、お客様を大切にする姿勢を示すことで、感染拡大の抑制を支援する上でブランドが中心的役割を担うことができます。

とはいえ、危機的状況に対応しているブランドがある一方で、なんの対応も見せていないブランドのほうが数十倍多いことにも気づきます。そろって現実から目を背け、終息を待つ傾向があるのも理解できますが、結局はブランドにとっても社会全体にとっても逆効果です。ジョン・F・ケネディ元大統領がかつてこう言っていました。「行動は常に代償や危険を伴う。しかしそれは、行動せずに楽を決めこんだ時の長期的な危険と比べれば、取るに足らないものだ」

今は楽をせず苦労すべき時なのです。

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